川口由一さんの実地指導

2008年11月9日の指導の一部です。
例年、11月に足踏み式脱穀機での脱穀の指導がありますが、今回は、前日に雨が降って、はざ架けの稲が湿っていましたので、脱穀は行いませんでした。

先月行った、稲刈りの復習です。この日は、昨日からの雨で、稲が雨で濡れており、このような時は刈った稲をはざ架けしても、乾燥しないので、通常は、稲刈りを行いませんが、実習のために行いました。稲刈りの適期については、先月の実地指導を参考にしてください。写真の中央あたりは、稲が枯れていて、稲刈りには遅すぎます。 刈り方ですが、右ききの人の場合、3〜4列を右から左に刈って、左側に置きます。農作業は、単純作業の繰り返しですから、むだな動きがないようにします。
 
稲株は、写真のような位置に持ち、鋸鎌で一気に刈ります。 2株あるいは、分藁が少なければ、3株を1回に刈り、左側に置きます。2回目に刈った株を交差させて、その上に置くようにします。写真のように結ぶ位置でクロスさせた状態になります。
 
3回目に刈った株を、その真ん中に置くようにします。写真のような状態になります。これで、6株〜9株で1束となります。 刈る時は、両足を開いて、刈るようにします。
 
次の列を刈る場合は、人が通れる幅を開けて刈った稲を並べていきます。 完了
 
括るための藁を、3〜4本、斜めに置いていきます。 稲束の括り方です。藁の根元を右手にもって、右手を手前にして、上から被せます。
 
ひっくり返して 絞めつけます。
 
左手を固定させて、右手を時計回りに1回転させます。このとき、一旦右手は離れます。 最後に、藁(根元の方)を親指で、押し込みます。
 
完了 はざ架けするために、稲束を移動させます。2束づつ小脇に抱えていき、このようにたくさんの稲束を一度に運ぶようにします。
 
稲木を立てます。稲木は、ヒノキの杭が一番いいのですが、手持ちがなくなりましたので、竹杭を使いました。 槌で打ち込みます。杭は平行ではなく、ハの字型に立てます。
 
縄で括ります。竹杭は、滑りやすいため、しっかりと締め付けながら括ります。 支えを打ち込みます。
 
支えを縄で括ります。 稲束を交互に2対1に分け、1を手前に交互に掛けていきます。
 
写真は、1を右手で持っています。次に、1を左手で持って交互に掛けていきます。 なお、この日は、前日からの雨で、稲が濡れており、通常のはざ架けでは、乾燥せずにカビてしまいますので、稲束を1対1に分けて、詰めずに掛けるようにしました。このようにしますと、風通しがよく、はやく乾燥するようになります。
 
この方法だと、はざ木が長く必要になるそうです。 最後に、ゆるまないように一番端の稲束と4列目くらいの稲束の茎を結んでおきます。
 
最後に、すずめ除けの糸を張ります。 次に、小麦の種を播きます。
 
小麦の種を播いた後、草刈りをします。カラスノエンドウが生えていますので、丁寧に草刈りをします。草刈が終われば、小麦の種まきは完了です。これで、収穫までは、なんの作業も必要ありません。 ナスの後に、キャベツの苗の植え付けをします。ナスは10cmくらいの高さに刈ります。
 
株間40cmくらいに、鋸鎌で植え穴を掘ります。 キャベツの苗を植え付けます。
 
完了 補いに、油粕、ぬか半々を撒きます。油粕、ぬかは農的暮らしをすると出てくるもので、それを田畑にめぐらせるようにします。
 
こちら側は、キャベツの苗の10cmくらい横に、1握りの油粕、ぬか半々を置きました。 えんどうの種まきです。40cm間隔くらいに鋸鎌で植え穴を掘ります。
 
1か所に、えんどうの種5粒を播きます。 指で押さえ付けて、その後、1、2センチ覆土します。
 
草を被せて完了です。 こちらは、ニンジンとダイコンの間引きを完了したところです。