川口由一さんの実地指導

2008年12月7日の指導の一部です。

小麦の種まきです。小麦の種まきの適期は11月ですが、ここ赤目では、12月中旬までは、播くことができます。播く量は、100u当たり8合です。 丁寧に草刈りをします。特に冬草のからすのえんどうはきっちりと刈るようにします。ここに植わっていた稲は御神米で背が高かったので、かなり高い位置で稲刈りをしており、背の高い稲株が残っていますが、その稲株も刈ります。
 
完了です。これで、後は、脱穀の後の稲藁を戻すだけで、収穫までは何もしません。慣行農法では、霜柱を押さえるためと、分藁させて茎を増やすために、麦踏みをしますが、自然農では、亡骸の層で霜柱はできませんし、多い目に種まきをしていますので、麦踏みはする必要はありません。 たまねぎの苗の植え付けです。つるありいんげんの後に、たまねぎを植え付けます。つるありいんげんの支柱を撤去します。いんげんの枯れた茎等はその場に敷きます。
 
草を丁寧に刈ります。 筋間25cmに棒を立て、紐を引っ張ります。
 
株間15cmに深さ1.5cmに植え付けていきます。鋸鎌で植穴を掘り、 植え付けます。
 
2列目を植え付けます。 2列植え付け完了です。すべて植え付けたら、補いに、油粕、ぬか半々を撒きます。
 
脱穀です。ここ赤目では、1か月くらい稲を干す必要がありますが、慣れてくれば、穂を手で触って乾燥具合がわかるようになるそうです。乾燥不足だと、梅雨時にカビが生えますので、充分乾燥させます。乾燥期間は、地方によって異なります。例えば、海に近い地方だと早く乾燥します。数粒の籾を玄米にして、歯で噛んで割れる状態だとOKです。あるいは、農協の水分計で計ってもらう、あるいは、ご近所の農家に聞く等して、乾燥期間を決めます。 足踏み式脱穀機を使用しての脱穀です。
 
ドラムを向こう向きに回転させて、稲束の穂の先の方から脱穀していきます。 左手で押さえて抜いていきます。
 
2人で漕いで、1人が稲束を手渡すようにしますと、作業がはかどります。 脱穀が終わると、箕で受けた籾を取り出します。
 
ふるいにかけて、おおきな藁屑を取り除きます。
 
藁屑には、籾が少し残っているので、最後に、槌でたたいて、再度ふるいにかけるようにします。 ふるいにかけた籾を運ぶためのござのたたみ方です。
 
まず、2重にして被せます。 次に、1重を被せます。
 
上の3重を持って、 運びます。
 
箕に入れます。 唐箕に入れます。
 
唐箕で藁屑を飛ばします。 脱穀完了です。
 
唐箕の2番桶で受けた、少し軽い籾を再度唐箕にかけて、再度選別します。 ふるいにかけた藁屑を槌でたたいて、再度ふるいにかけます。
 
脱穀が終わったら、稲藁を田んぼに戻します。 はざ木の後始末です。2本を括った縄は2,3年使えますので、括ったまま仕舞うようにします。ただ、赤目では、収納場所が狭いので縄は外して仕舞うようにします。
 
はざ木を納屋に仕舞うときは、湿った方を外側にして、乾燥するように仕舞います。 大豆の乾燥です。根と根を交差させて、はざ木に掛けます。
 
こうして干して、実がはじけてきたら、槌でたたいて脱穀します。 この日も、大勢の方が実地指導を受けました。