川口由一さんの実地指導

2012年4月30日の指導の一部です。

この日は、臨時集合日で、4月の定例会と同じ、お米の籾おろし、苗代づくりの指導です。籾おろしの時期ですが、大和盆地では、4月20日から4月いっぱいにかけてが適期です。
今、水田では、冬の麦・小麦が植わっていますが、夏のお米と2カ月間、生育期間が重なります。田んぼの一角で、苗代を作って2ヵ月間、稲を育てます。
赤目自然自然農塾では、岡苗代(畑苗代)といって、水なしの畑状態で苗を育てます。岡苗代の方が、水の管理がいらない。丈夫な苗が得られる。等の長所があります。反対に、すずめに食べられる、オケラに食べられる、モグラに荒らされるなどの短所があります。
まず、籾種の量ですが、1反(1000u、10a)当たり、5合です。(なお、初心者には7合ぐらいを勧めています。) 100u(1a)当たりだと5勺です。それに対する苗代の大きさは、1反(1000u、10a)当たり1m×20mです。100u(1a)当たり1m×2mです。1m幅は、除草作業をする時に両方から手が届く長さで1m幅にします。 (なお、前回は1.2m×2mとしています。数字は目安で、あまり数字にとらわれないようにとのことです。)

籾の水選です。 浮いた籾を取り除き、沈んだ籾だけを使用します。
 
浮いた籾を捨てます。 ざる等のあけて、乾燥させておきます。
川口さんは、今はこの水選を行わず、事前に紙の上で、実入りのいい、ふっく
らした籾を、目で見て選り分けているそうです。実入りの悪い籾、茶色くなって
いる籾、ねじれている籾などを、目で見てはねているそうです。
 
はだか麦が植わっていますが、苗代を作る部分を刈ります。 昨年撒いた藁を取り除きます。
 
くわを使って、草の茎、表面の夏草の種等を削り取ります。
 
凹凸をなくし、平らに均します。 平らになるよう、くわの裏面を使って鎮圧します。覆土の厚さを均一にする
ための作業です。
 
手のひらで躍らすようにして、均一に散らばるように籾を撒きます。 ひっついている籾は離し、2、3cm間隔になるようにします。
 
完了 籾が、見えなくなる程度に覆土します。覆土の厚さは、種籾の厚さが目安です。
 
乾燥を防ぐため、青草を被せます。 乾燥を防ぐため、くわの裏面を使って鎮圧します。(青草を被せる前に鎮圧
しても可。)
 
小動物除けに、笹等を被せます。 鳥除けに糸を張って完了です。
 
モグラ対策に、溝を掘ります。
 
籾を播く時期が遅くなって、早く発芽させたい場合などは、たっぷりと水をやり
ます。