実地指導

2017年4月23日の指導の一部です。 

2週間前の定例の集合日と同じく、苗代の作り方の指導です。籾おろしの時期は、大和盆地では、4月20日から4月いっぱいにかけてが適期です。 

赤目自然自然農塾では、陸(おか)苗代(畑苗代)といって、水なしの畑状態で苗を育てます。陸苗代の方が、水の管理がいらない。より強くたくましい苗が得られる等の長所があります。苗は2ヵ月間水なしで健康に育ちます。苗代の場所は、田んぼの中で、湿り過ぎず、乾燥し過ぎず、また、できれば、少し高い所(苗を土付きで取り出すため、低くなるため。)を選びます。

2週間前に作った苗代の横に、1.9m×1mの苗代を作ります。
まず、苗代を作るため、必要な面積の草を刈ります。刈った草は、最後に
苗代の被覆に使いますので、夏草の種が混じらないように、地上部
すれすれではなく、少し上を刈るようにします。
 
もぐら除けに、溝を掘ります。紐に沿ってスコップの刃を入れます。 反対側もスコップ幅にスコップの刃を入れます。
 
土を掘り上げて、ブロック状に並べていきます。 溝掘り完了です。
 
掘り上げた溝の土で、覆土用の土を用意します。掘り上げた溝の土の
表面の土は夏草の種が混じっているので避けて、下の土だけを覆土に
使用します。手で細かく砕いておきます。
種籾の準備です。
赤目自然農塾では、イノシシ対策として、ノギのある赤米(モチ米)(早生種)
を栽培しています。
赤米の籾種は、ノギがあると正確に分量を量ることができませんので、
手の平でよくもんで、ノギを外します。
籾種の量ですが、筋間40p×株間30pの場合で、100u(1a)当たり
5勺(0.5合)です。それに対する苗代の大きさは、100u(1a)当たりだと
2m×1mです。
 
1.9m×1mの苗床を作るので、種籾5勺(0.5合)を計りました。 籾種を水選します。
 
浮いた籾を取り除きます。
 
沈んだ籾をざるに取って、 乾かしておきます。
 
地上すれすれに草を刈ってから、メジャーで1.9m×1mを計ります。 苗代の大きさ(1.9m×1m)に沿って、鋸鎌で切り込みを入れておきます。
この後、クワを使って、表面の土を削り取りますが、端がきれいに仕上
がります。
 
クワを使って、いま生えている草、夏草の種を取り除くため、2〜3cmくらい
削り取ります。
 
次に、2,3センチ耕起します。
宿根草(よもぎ、スギナ等)の根を丁寧に取り除きます。時間がかかっても、
丁寧に宿根草の根を取り除くことで、この後の、除草作業がはるかに
楽になります。
 
覆土が、均一にできるよう、クワの裏面を使って、平らに鎮圧します。
種籾を播きます。
 
籾と籾がひっついているものは離し、3cmくらいの間隔になるようにします。
覆土をした時に、踊って移動しないように、指で押え付けます。
 
指で押え付けても、覆土の時に、種籾が踊って移動するので、
箕に乗って押え付けると、籾が動かないし、覆土も薄くできます。
覆土をします。覆土は、籾が見えなくなる程度に土を被せます。覆土が
厚すぎると酸素不足で発芽しませんし、薄すぎると乾燥して発芽しません。
覆土完了 覆土が終わったら、クワの裏面を使って乾燥を防ぐために鎮圧します。
 
乾燥を防ぐため、最初に刈り取った青草を被せます。
 
青草の被覆の量が、少し不足していたので、藁を被せました。 最後に、鳥、小動物除けに、すす竹、小枝等を被せます。
 
周りに糸を張って 完了です。
 
カボチャ、冬瓜の種まきです。2週間前に築いた鞍に、西洋かぼちゃ、
冬瓜の種を播きました。
ウリ類は、湿気に弱く、根腐れを起こしやすいので、土を盛って鞍を築き、
過湿を防ぎます。
 
カボチャ、冬瓜とも、7粒の種を播きました。 指で種を1cmくらい押え付けて埋め込みます。
 
乾燥を防ぐため、青草を被せます。 最後に、ウリバエ除けに、米袋を利用して、あんどんを設置しました。