実地指導

2018年4月22日の指導の一部です。 

2週間前の定例の集合日と同じく、苗代の作り方の指導です。籾おろしの時期は、大和盆地では、4月20日から4月いっぱいにかけてが適期です。 

赤目自然自然農塾では、陸(おか)苗代(畑苗代)といって、水なしの畑状態で苗を育てます。陸苗代の方が、水の管理がいらない。より強くたくましい苗が得られる等の長所があります。苗は2ヵ月間水なしで健康に育ちます。苗代の場所は、田んぼの中で、湿り過ぎず、乾燥し過ぎず、また、できれば、少し高い所(苗を土付きで取り出すため、低くなるため。)を選びます。

小麦の様子です。穂が出て、美しいです。 2週間前に作った苗代の横に、1.5m×1mの苗代を作ります。
 
まず、草を刈ります。刈った草は、最後に苗代の被覆に使いますので、
夏草の種が混じらないように、地上部すれすれではなく、少し上を
刈るようにします。
次に、地上部すれすれに草を刈って、はねておきます。
 
種籾の準備です。
赤目自然農塾では、イノシシ対策として、ノギのある赤米(モチ米)
を栽培しています。
今回播くお米は、古代米の赤米(籠神社の御神米)で、ノギがあると
正確に分量を量ることができませんので種籾を手でよく揉んで、
ノギを外します。
籾種の量ですが、筋間40p×株間30pの場合で、100u(1a)当たり
5勺(0.5合)です。それに対する苗代の大きさは、100u(1a)当たりだと
2m×1mです。
籾種を水選します。
 
浮いた籾を取り除きます。 沈んだ籾を、網に取ります。
 
水選した籾は、網の上で乾かしておきます。 1.5m×1mの苗代を作ります。さしを当てて、鋸鎌で切り込みを入れます。
 
クワを使って、いま生えている草、夏草の種を取り除くため、2〜3cmくらい
削り取ります。
 
次に、2,3センチ耕起します。 宿根草(よもぎ、スギナ等)の根を取り除きつつ、平らに均します。
 
覆土が、均一にできるよう、クワの裏面を使って、平らに鎮圧します。
 
1.5m×1mの苗床を作るので、種籾4勺(0.4合)を計りました。 種籾を播きます。手のひらで躍らすようにして、指の間から落ちるよう
に播きます。
 
一度に多く播くのではなく、2,3周して播くようにします。 籾と籾がひっついているものは離し、3cmくらいの間隔になるようにします。
覆土をした時に、踊って移動しないように、指で押え付けます。
 
指で押え付けても、覆土の時に、種籾が踊って移動するので、
箕に乗って押え付けると、籾が動かないし、覆土も薄くできます。
2週間前に掘り上げた溝の土を覆土にします。
掘り上げた溝土の表面の土は夏草の種が混じっているので避けて
、下の土だけを覆土に使用します。手で細かく砕いておきます。
覆土は、籾が見えなくなる程度に土を被せます。覆土が
厚すぎると酸素不足で発芽しませんし、薄すぎると乾燥して発芽しません。
 
篩を使っても、覆土しました。 覆土が終わったら、クワの裏面を使って乾燥を防ぐために鎮圧します。
 
乾燥を防ぐため、最初に刈り取った青草を被せます。
最後に、鳥、小動物除けに、小枝等を被せます。
 
周りに糸を張って完了です。