川口由一さんの実地指導

2002年4月13、14日の指導の一部です。 

土曜日の共同作業  石垣積みがやっと完成しました。 4月14日撮影 今日は稲の苗代作りです。この水田は4m間隔で溝を掘っています。理由は、裏作の麦の栽培の時に、水はけがよくないと麦の育ちが悪くなるためです。また、水稲の栽培の時も溝に水をためることで役にたちます。
 
まず、草を刈ります。この草は冬草で、後で苗代に置きますので、根元より少し上の方で刈ります。理由は、草の根元の夏草の枯れたものも刈って、一緒に苗代に置きますと多量の夏草が生えてきて、難儀するからです。 籾の撒く量は、1反当たり、30cm×40センチ間隔の植え幅で7合です。それから、自然農では田植えは苗1本植えです。それから、苗代の大きさは1反の場合、1.4m×18mの苗代の大きさです。この棚田全体の水田の面積は200uありますので、1.4m×3.6mの苗代に1.4合の籾を撒きます。
 
 
苗代の長さ3.6mを測っています。 1.4合の籾を水に漬けて、浮くものを捨て、沈むものだけ撒きます。
 
 
草の茎、夏草の種をとるため、表面を削り取ります。
 
 
表面を平らにするため、少し(普通は2、3cm)耕します。この水田は自然農に切り替えて8年くらいになるそうで、土がほかほかでやわらかく、ほとんど耕す必要がないそうです。 クワの裏を使って、転圧して表面を平らにする。この作業は、後で、覆土を均一にするために必要。
 
 
籾を撒く。 籾の間隔が均一になるよう、ひっついているものは、離す。この作業は丁寧に行わないと、苗の育ちに影響する。
 
 
もぐら、野ねずみ対策に周りに溝を掘る。また、掘り上げた土の下の部分(草の種がない)を覆土にする。 籾が見えなくなるよう覆土をする。
 
 
上から転圧する。乾燥を防ぐため。 最初に刈った草を敷く。
 
 
最後に風で草が飛ばないよう、また、小動物に荒らされないよう笹等で押さえをする。ここ赤目では、すずめ対策は特に必要ないが、地域によっては、ネット等が必要な所もあるそうです。 里芋の植え付け。40cm間隔で約20cmの深さにクワを入れる。
 
 
里芋は、種芋の上に親芋ができ、その上に小芋ができる。子芋を肥大させるには、芽が出た後、土寄せが必要。 今回は、20cmくらい掘って、里芋を植え付け4、5cm覆土し、ある程度育ってから、周りの土を被せる方法を行う。
 
 
すいかの種まき  1ヶ月前にくら築きを行っていた。その土をクワで細かく砕く。 表面は転圧。
 
 
種を5粒撒く。と言いつつ、この日は9粒撒きました。 同様にかぼちゃの種まき。こちらは5粒。後は草を被せる。
 
 
つるなしいんげんの種まき。これくらいの草の中で種を撒くと、鳥に食べられない。 1箇所2粒づつ撒く。