川口由一さんの実地指導

2008年4月12日、13日の指導の一部です。

4月12日(土) 稲の苗代作りの指導です。明日の日曜日の天気予報が雨の予報でしたので、この日も苗代作りの実地指導がありました。まず、籾の播く量ですが、1反(1000u)当たり6合〜7合。それに対する苗代の大きさは、1.3m×18mです。100uだと0.6合〜0.7合、苗代の大きさは1.3m×1.8mとなります。(昨年より若干の修正あり) 
 苗代の幅1.3mは、後の除草等の作業をしやすくするためです。また、籾おろしの時期ですが、奈良県近辺では、トヨサト(中生種)で4月20日頃、生育期間の短い早生種の黒米、赤米で4月末が適期です。陸稲のユメノハタモチ(極早生種)は、5月に入ってからが適期です。
 さて、苗代の大きさをメジャーで測って決めます。(今回は幅を90cmにしました。)
籾の水選です。浮いた籾は捨てます。塩水選という方法もありますが、必要ないそうです。
 
沈んでいた籾をざるに取って、乾かしておきます。 草を刈ります。刈った草は、苗代の敷草にします。あまり地面の際から刈ると、枯草と一緒に夏草の種が混じりますので、2、3cm上を刈るようにします。
 
くわを使って、表層の土を削り取って、草の茎、根、夏草の種を取り除きます。 平らにならします。
 
くわの裏を使って、鎮圧して、平らにします。平らにすることにより、後の覆土が均一にできます。 籾を播きます。手のひらで踊らすようにして播きます。
 
ひっついている籾を、2、3cm間隔になるように離します。時間がかかる作業ですが、丈夫な苗を作るのに必要な作業です。 完了です。
 
覆土をします。厚さは籾の厚さです。 最初に刈った草を被せます。枯草は夏草の種が混じっているので、使わないようにします。
 
完了。 鎮圧 通常は、覆土の後に、乾燥を防ぐために鎮圧しますが、この日は、覆土の土がかなり湿っており、くわの裏に土がへばり付くかもしれなかったので、草を被せてから草の上から鎮圧しました。
 
猫等・雀等の小動物除けに、笹等を被せます。雀の多い所では、ネットが必要になります。 最後に、もぐら除けに溝を掘ります。この日は、土が湿っており、覆土の土を確保するのに苦労しましたが、前もって、溝をほって溝土を掘り上げておれば、乾燥した覆土用の土を使うことができます。なお、覆土用の土は、夏草の種の混じった表層の土を避けてその下の土を使うようにします。
 
4月13日(日)の指導です。えんどうの手入れです。支柱を立てて、しの竹(笹)を立てて、縄を引きます。 稲藁を括りつけて完了です。えんどうが成長して伸びてきたら、その上に同じように、縄を引いて、稲藁を括りつけます。最終3段になります。
 
日曜日の、稲の苗代の作り方の実地指導です。参加者が多かったので、3か所に分けて、塾生が借りている田で、塾生も一緒に苗代作りをしました。 川口さんが、解説されているところです。
 
こちらは、澤井さんが指導されていました。 ここからは、昼からの指導で、私は、田畑を回ってアドバイスする役割がありますので、スタッフの高嶋さんに撮影をお願いしました。したがいまして、コメントは推測が入っていますので、ご容赦ください。
里芋の植え付けです。里芋は、種芋の上に親芋ができて、その上に子芋ができるので、浅植えですと子芋のつきが悪くなります。慣行農法では、土寄せしますが自然農ではしません。まず、スコップで四角に植え穴を掘ります。
 
植え穴の底の土をスコップを使ってほぐします。 種芋を置きます。
 
種芋の厚さの土を被せます。 草を被せて完了です。発芽して、芽が伸びてくれば、掘り上げた土を穴に戻します。
 
たかきびのバラ播きです。草の上から種を播きます。 草を刈って、種を落ち着かせます。
 
完了。 玉ねぎの除草です。玉ねぎは、背丈が低く、すぐに草に負けますので、早めに草を刈るようにします。
 
ふだん草の点播とすじ播きです。まず、紐を引っ張ります。
 
点播です。30cm〜40cm間隔に直径10cmくらいに草を刈ります。 ふだん草の種を5粒くらい播きます。
 
草を被せて完了です。 すじ播きです。表層の土を削って、草の茎、根、夏草の種を取り除きます。
 
2、3cm耕起して、草の根等を取り除きます。 鎮圧して、平らにします。
 
種を播きます。
 
覆土用の土を取るため、サイドにくわを入れます。 表層の土を避けて、下の方の土を覆土にします。
 
乾燥を防ぐため、くわの裏を使って鎮圧します。 草を被せます。
 
最後に、補いに、油粕、ぬか半々を撒いて完了です。 たまねぎにも、補いに油粕、ぬか半々を撒きます。