川口由一さんの実地指導

2004年5月9日の指導の一部です。 

たまねぎの除草です。1列置きに除草します。たまねぎは背丈が低いので、草に負けないように除草します。横のエンドウは背丈が高いので、この状態では、除草の必要がありません。 4月にも作りましたが、稲の苗代作りです。5月ですので、生育期間の短い早稲種のクロマイを播きます。まず、もったいないですが、苗代を作る場所がないので、小麦を刈ります。
 苗代には、水苗代と畑苗代がありますが、水苗代はすずめの食害にあわない等の利点がありますが、水の管理に手間がかかる、苗が軟弱になる等の欠点があります。畑苗代は、すずめの害を受ける等の欠点はありますが、水の管理がいらない、苗がしっかりする等の利点があります。川口さんは、自然農を始めるまでは、畑苗代の話は聞いたことはあったそうですが、水苗代しか作ったことがなかったそうです。苗半作といわれますが、苗作りにこだわりを持った、ごく稀な農家の人がこの畑苗代で稲を育てていたそうです。
 
刈った小麦は後で、苗代の上に敷きますので、夏草の種が混じらないように、下草の上の部分から刈ります。その後下草を刈ります。 くわで表面を削りとって夏草の種、雑草の根をとり除きます。
 
くわの裏を使って、平らに鎮圧します。でこぼこだと覆土したとき、厚い所は発芽しませんので、きっちりと平らにします。通常は、この前に2,3センチ耕起しますが、この日は雨が降っていたので、どろんこになるのを避けるために耕起していません。 水に浮く籾は捨て、沈む籾だけを播きます。手の中で踊らすようにして播きます。1週間程水に浸けて少し発芽させてまく人もいますが、発芽がいったん止まりますので、前もって水に浸けずに播きます。
 
ひっついている籾を離します。籾どうしがひっついていると、よい苗が育ちませんので、根気のいる作業ですが、丁寧に行います。 覆土をします。籾が見えなくなるまで覆土します。
 
もぐら除けに、溝を掘ります。 先に刈った麦を被せます。
 
 
その上から、くわで鎮圧します。通常は、覆土してから鎮圧しますが、この日は雨のため、くわの裏に覆土の土がついて鎮圧できなかったため、草の上から鎮圧しています。臨機応変に対処します。 猫等除けに笹の枝をおきます。
 
先月作った苗代に、補いにぬかを撒きます。この日は、まだ苗が2,3センチで少し早いのですが、実習のために撒きました。5センチくらいに育ってから撒くのが適期です。 ぬかを撒く量は、写真のとおりです。
 
葉の上にのっているぬかを、笹や草を使って払い落とします。この日は、雨の中この作業を行いましたが、葉にぬかが付きますので、通常は、雨では行いません。 陸稲の筋撒き(直播)です。まず、草を刈ります。
 
 
くわでV字型に溝を掘ります。 水を入れたバケツに籾を入れて、浮く籾を捨て、沈むものだけを播きます。
 
3センチ〜5センチ間隔で籾を播きます。 覆土用の土を用意するため、溝の横にくわを斜めに入れます。
 
夏草の種のない、下の方の土を取り出します。 覆土します。
 
草を被せます。 乾燥を防ぐためにくわで鎮圧します。このあと、50センチ横にも陸稲の筋播きを行いましたが、そちらは、V字型の細い溝ではなしに、くわ幅に土を削って筋播きをしました。
 
苗床の除草です。手抜き除草を行います。 コウタイサイの種取。種を取るために残しておいたコウタイサイ。これくらいが適期。
 
3月に播いた、だいこん、ごぼうの除草。
 
1月前に播種して硫酸紙を被せたかぼちゃとまくわ。まくわはまだ発芽したてで小さいので、硫酸紙を外して雨にあててやり、この日帰るときに再度硫酸紙を被せるようにします。かぼちゃは大きくなっているので、硫酸紙をはずして、少し周りの草を刈ります。 とうがらしの植え付け。この日は名古屋のテレビ局が撮影にきていました。
 
草の中にくわを入れて、植え穴を掘り、植え付けます。 つるなしいんげんの播種。くわを入れて植え穴を掘り、2粒づつ播きます。
 
じゃがいもの芽かき。4,5本の芽が出ており、その芽に小さな芋がつくので、大きな芋を作るため、2本残しで他の芽は抜いてしまう。