川口由一さんの実地指導

2003年6月8日の指導の一部です。 

今日は、田植えの指導です。まず、麦の植わっているところは、穂狩りをします。麦の穂は、1ヶ月間室生山荘の倉庫で乾燥させて、来月の集合日に機械式の脱穀機にかけて脱穀します。足踏み式の脱穀機しかない場合は、穂狩りではなしに茎の根元から切る必要があります。 畦ぬりです。水が漏れないように、主に谷側を畦ぬりします。きれいに草を刈ったあと、昨年、畦ぬりをしたところまでスコップで切り込みを入れます。田んぼの方も少しスコップで切り込みを入れます。
 
切込みを入れたら、土を練っていきます。往復2、3回練ります。 練り終わったら、田んぼ側のドロを畦側に寄せて、積んでいきます。
 
 
畦ぬりは、普通2日がかりで行います。この状態で1日目が完了です。 これは、昨日この状態まで、作業をしました。今日、仕上げをします。
 
 
くわを使って、水に浸かっていないドロを上げていきます。
 
 
ドロを上げたら、くわの裏を使って表面を平にします。
 
 
次に、上を仕上げていきます。 2、3回、くわの裏で形を整えます。
 
 
畦豆(大豆)の植え付けです。くわで少しへこませて、そこに大豆を2、3粒播きます。大豆は空気中の窒素を固定して育ちますので、このような痩せた場所の方がよく育つそうです。肥えた畑地では育ちが悪いそうです。 ドロで覆土をすると、豆が腐るので、籾殻を被せます。このあと、鳥に豆を食べられないように、鳥よけに長い目の草を被せておきます。
 
 
籾を降ろしてから、2ヶ月経った苗代です。 田植えです。40cm×30cm幅に植えつけていきます。川口さんの桜井の田では、40cm×40cmで植えつけているそうです。ここ赤目は、山間地で生育期間が桜井より短いので、株間を狭くしています。まず、40cm間隔に棒を立て、反対側にも同様に40cm間隔に立てます。
 
 
苗は、くわを使って、3cm〜5cmくらい土を削って取ります。 40cm間隔に挿した棒で糸を引いて、そこに株間30cmで植えつけていきます。植えつけるときは、鎌を使って植え穴を掘って植えつけていきます。
 
 
同 この場所は、夏草が少し生えていましたが、草刈りをせずにそのまま植え付けました。夏草が多い場合は、草刈りをしてから、植えつけます。水は、植え付け時は、これくらいで、植えてからは、苗が5cm〜10cmくらい浸かるまで水を入れます。自然農では、稲が5cm〜10cmくらい水に浸かるように水を入れて、その後水位が回りの溝の半分くらいまで下がたら、また、5cm〜10cmくらい浸かるように水を張るのですが、ここ赤目では、そこまで水の管理ができないので、水は入れっぱなしにします。 にんじんの種とり。このまま枯れるまでおいておいて、真ん中の大きな花からだけ種を取ります。
 
 
かぼちゃの手入れ。回りの草を刈る。3株植わったままで、間引くには少し早い。 ねぎの種まき。ねぎぼうずができ、種が播ける状態なので、種まきを行う。
 
 
くわで表面の土を削る。 2、3cmくわを入れて土をほぐす。
 
 
鎮圧して、平にする。 ねぎぼうずをほぐして、そのまま種を播く。この後、草の種の混じっていない土(播き床を作ったサイドにくわ入れて、表面より下の土を取る。)を覆土にして、その後、草を被せておく。