川口由一さんの実地指導

2005年6月12日の指導の一部です。

麦の収穫です。右側の裸麦は、昨年10月に播種したもので倒れかかっており、収穫には少し遅い状態ですが、左側は昨年11月に播種したもので収穫適期です。麦の種類はもち裸麦です。 裸麦の穂刈り。 穂を数個束ねて、穂の下の茎を人差し指と中指の間に挟んで、引っ張ってちぎり取ります。このあと、室生山荘の倉庫で1ヶ月間干して、その後脱穀します。脱穀したら、さらに2日間天日で干したら、あまり虫がわかないそうです。小麦の場合は、茎から切って足踏み式脱穀機で脱穀できますが、裸麦の場合は、穂首からちぎれて脱穀できません。穂刈りしたものを槌等でたたいて脱穀するか、来月、室生山荘で使う動力脱穀機で脱穀します。
畦ぬりです。これは前日練っておいたもので、普通はこのように2日かけて行います。練った泥を積み上げていきます。水が漏れる谷側を畦ぬりします。山側は上の田から水が漏ってきますので畦ぬりの必要がありません。 くわの裏を使って、鎮圧します。
 
再度、泥を積み上げていきます。 こちらは、この日最初から行う畦ぬりです。まず、水を入れてから、畦にスコップを入れます。
 
次に、田側にもスコップを入れます。幅は60センチ強くらいです。 くわを使って、練っていきます。
 
1往復半、練っていきます。ここは当日仕上げますので、硬く練っています。 先ほどと同じように、くわを使って泥を積み上げます。
鎮圧します。 再度、昨日練っておいた所の、仕上げです。くわの裏を使って塗っていきます。
 
もう一度塗ります。 上の方も、塗っていきます。
 
再度、塗って仕上げていきます。 仕上げです。
 
 
畦豆の播種のために、くわを入れます。 大豆を2粒播きます。
 
乾いた土を覆土します。泥を被せると豆が腐ってしまいます。 はと除けに、わらを敷きます。はとは長いものを嫌がります。
 
田植えです。苗代からくわを使って、2,3センチの土の厚さで苗を取り出します。 植え付け 条間40cm、株間20センチ〜40cmで植え付けます。この日は、株間30センチで植え付けました。条間40センチは、人が除草に入るのに必要な幅です。株間は早稲種、また、夏が短い地方では20〜25センチ、晩生種、夏が長い地方、地力のある田ではもっと株間を長くします。まず、鋸鎌を使って、植え穴を掘ります。一度に3箇所掘ります。
 
野菜の植え付けと同じように植え付けます。そっと軽く押さえて植え付けます。 同 さしは30cm間隔でしるしを入れています。草刈りはせずに冬草である麦を踏み倒して植え付けていきます。夏草が多ければ、丁寧に除草してから植え付けます。
 
同 植え付け 植え付けた後は、5cm〜10cm水に浸かるように水を張ります。ここ赤目では、1ヶ月に1、2回しか来れませんので、水は入れたままにしますが、水の管理ができる場合は、5cm〜10cm水を張って、水が減って溝に水が溜まっている状態になったらまた水を張るを繰り返します。 たまねぎの収穫です。朝、掘り上げたら、畑で乾燥させて、葉がある程度乾燥したら、写真のように葉の上の部分を切って、10個くらいを紐で括って、軒下に吊って貯蔵します。葉が十分乾燥していないと括ったところが腐って、落ちてしまします。
 
さつまいもの植え付けです。つるの3分の2くらいを斜めに植え付けます。 鋸鎌を使って、植え穴を掘ります。
 
3分の2を植え付けます。 株間は30cm〜40cmくらいです。根が活着するまで、乾燥しない方がいいので、草は刈らずに植え付けます。1週間から10日くらいで根が活着したら、除草します。