川口由一さんの実地指導

2011年6月12日の指導の一部です。

本日は、田植えの実地指導です。田植えの適期ですが、奈良地方では、6月の中旬から下旬が適期です。遅くても7月第1週までには終わるようにします。

裸麦の収穫です。5,6つ穂首をつかんで、手でちぎって収穫します。
裏作の麦は、収穫したら、2、3日天日に干して乾燥させてから、脱穀し、
原麦にし、さらに2,3日直射日光で乾燥させ、保管します。 麦は収穫の適期と
乾燥が第一です。
裸麦は、穂首が弱く手で穂首をちぎって収穫し、槌等で叩いて、
あるいは動力脱穀機で原麦にします。小麦は穂首が強く、根元から刈って
足踏み式の脱穀機でも脱穀することができます。
こちらは小麦ですが、まだ葉が青く、収穫は少し先になります。穂が完全に
枯れて、完熟させて収穫するのが、ベストです。
 
水田の畔塗りです。畔塗りは田んぼの水持ちをよくするため、谷側の2面を
塗ります。通常、畔塗りは2日間かけて行いますので、前日に畔塗りの行程を
4つに分けて準備しておきました。
まず、1日目に、畔の草を刈ってから、紐を60センチ幅に張って、スコップの刃
を入れます。(第1行程)
 
次に、60センチ幅にクワで土を砕きます。(第2行程) 次に、水を入れてクワで泥を練ります。(第3行程)
 
次に、練った泥を畔側に積んでおきます。ここまでが1日目です。(第4行程) ここからが2日目で、前日に練った泥がやや硬くなっているので、さらに畔の
方へ積んで形を整えます。・
 
クワの裏面を使って塗っていきます。 上部も塗ります。
 
再度塗ります。
 
2,3回塗って仕上げます。 クワを使って、畔豆の植穴を作ります。
 
完了です。このようにして谷側の2面を畔塗りします。 畔豆を2粒播きます。泥(湿り気が多すぎる)なので覆土をすると腐ってしまう
ので、覆土はしません。
 
草を被せます。 鳥除けに、糸を1本張るか、なければ、丈の長いl草を置いておきます。
 
こちらは、前日に行う第3行程から第4行程にかけての畔側に泥を積む作業
です。
 
このように、畔側に泥を積んでいきます。 こちらは、前日に行う第2行程から第3行程にかけてです。1往復半くらい泥を
練っていきます。
 
苗床から苗を取り出します。クワを使って、2,3cmの深さにクワの刃を入れて
取り出します。
 
苗の植え付けですが、2,3cm土を付けて、地面すれすれに植え付けるように
します。深く植えると
分藁を阻害しますし、浅く植えると根が露出します。
条間40cm、株間30pで植え付けます。紐を引っ張って、30p間隔の印を
付けたさしを使って植え付けます。まず、鋸鎌で、地面を×に切って、植穴を
掘ります。、
 
苗を1本植え付けます。このとき強く押さえすぎないように注意します。 1列目が植え終わったら、40cm下がって紐を引き、つぎの列を植え付けます。
 
植え付けのUPです。 田んぼに、麦等の冬草がほとんどの場合は、その冬草を踏み倒して植え付け
ますが、ミゾソバ等の夏草が茂っている場合は、すぐに生い茂り稲が草に負け
ますので、夏草を刈ってから植え付けるようにします。
 
先月播いた、陸稲の除草です。 先月播いたニガウリの除草です。
 
さつまいもの植え付けです。つるを斜めに3分の2くらい植え付けます。
 
鋸鎌で植穴を掘ります。 斜めに3分の2埋まるように植え付けます。
 
ゴマのばら蒔きです。まず、軽く草を刈って溝に除けておきます。
 
ゴマの種をばら蒔きします。 草の茎を残さないように、丁寧に草を刈って、ゴマの種を落ち付かせます。
この方法は、麦・小麦のばら蒔きとまったく同じ方法です。
 
草をあまり厚くならないように、薄い目に被せます。ゴマは、柔らかい双葉
なので厚くすると発芽が阻害されます。
完了です。