実地指導

2013年6月9日の指導の一部です。 川口さんは、足の具合がお悪く、回復するまで、お休みされます。

本日は、田植えの講習です。田植えの適期ですが、奈良地方では、6月の中旬から下旬が適期です。田植えは、溝に半分くらい水を張った状態で行い、田植えが終わったあと、田んぼが3〜5cmくらい浸かるくらいに水を張ります。

この日は、川口さんに替わって、スタッフの中村康博さんが、講師をされまし
た。
畔塗りです。田んぼの水持ちをよくするため、田んぼの低い方(谷側)に面して
いる所を畔塗りします。通常、畔塗りは2日間かけて行います。
1日目です。畔の草を刈ってから、紐を50〜60センチ幅に張って、畔側、
畝側にスコップの刃を入れます。
 
三つ又の備中鍬、平鍬などで、土を練ります。 1往復半、土を練ります。
 
1往復半、土を練った後、畔側に泥土を積んでおきます。ここまでが1日目です。
 
ここからが2日目で、前日に練った泥がやや硬くなっているので、さらに畔の
方へ積んで形を整えます。
くわの裏面を使って、塗っていきます。
 
再度塗っていきます。 上部も塗ります。
 
仕上げです。 畔豆を播きます。くわを使って凹みを入れます。
 
黒大豆2粒播きました。覆土をすると豆が腐ったりしますので、草を被せる
のみにします。(もう少し凹みが浅い方がいいかもしれません。)
草を被せて完了です。
 
裸麦の収穫です。5,6つ穂首をつかんで、手でちぎって収穫します。
麦・小麦は、収穫したら、2、3日天日に干して乾燥させてから、脱穀し、
原麦にし、さらに2,3日直射日光で乾燥させ、保管します。 麦は収穫の適期と
乾燥が第一です。
裸麦は、穂首が弱く手で穂首をちぎって収穫し、槌等で叩いて、
あるいは動力脱穀機で原麦にします。
裸麦は、麦ごはん、麦茶、はったい粉などにして食します。
こちらは小麦ですが、まだ少し青味があり、収穫は少し先になります。穂が
完全に枯れて、完熟させて収穫するのが、ベストです。
小麦は、穂首が強く、手ではちぎれませんので、鎌で穂首を刈って、槌等で
叩く、または動力脱穀機で原麦にするか、あるいは根元から刈って、足踏み
式の脱穀機で原麦にすることもできます。
 
この裸麦の植わっていた所は、夏草がほとんど生えていなかったので、
裸麦を踏み倒して田植えすることにしました。夏草が多く生えている所では、
草を刈ってから田植えをします。
くわを使って、3cmくらいの厚さに土を付けて、苗床から苗を取り出します。
 
条間40cm植えるために、40cm間隔に棒を立てておきます。
 
条間40cmに紐を引っ張って、さしを使って株間30cmに植え付けます。
鋸鎌を使って、×に切り込みを入れて植穴を掘ります。
苗を植え付けます。
 
1列目が終われば、条間40cm下がって紐をひっぱり、植え付けていきます。
さしを使わず、株間30cm間隔の前方見ながら、30cm間隔に植え付けても
いいです。株間は、夏の期間が短い地方は、早生種で25cm間隔、夏の期間
が長くて晩生種を植える場合は、35〜40cm間隔で植えたりします。
鋸鎌で×に切り込みを入れて
 
植穴を掘ります。 植え付けの深さですが、根から5mm〜1cmの深さに植え付けます。
浅すぎると根が露出して生育が悪いですし、深すぎると分藁げ阻害されます。
 
完了。苗は1本植えを理想としますが、生育期間が短い場合は2本植え
もしますが、せいぜい2本までです。3本、4本は多すぎてかえって分藁を
阻害します。
畑での実習です。先月播いたオクラが発芽していますが、この1カ月ほとんど
雨が降ってなく、このままだと枯れそうなので水をたっぷりやることにしました。
 
周囲に草を敷いて、水をたっぷりあげました。 モロヘイヤも枯れそうなので水をたっぷりあげました。
 
ゴマのばら蒔きです。菊菜の花が咲いていますが、写真右側の畝の菊菜を
種取り用に残して、この場所にゴマを播くことにしました。菊菜の上からゴマの
種をばら蒔きます。
草の茎を残さないように、丁寧に手前から草を刈ります。
 
完了です。
 
さつまいものつるの植え付けです。つるの3分の2くらいを斜めに植え付けま
す。
菊菜の一部を種取り用に残して、刈ります。
 
2条植えすることにしました。紐を2本引っ張ります。 株間35pくらいに植え付けました。