川口由一さんの実地指導

2001年6月10日の指導の一部です。 

今日は、主に田植えの指導です。 結球を始めたキャベツ。この草の状態が理想的な草の状態だそうです。すなわち、これよりも草が少ないと虫に食われるし、これよりも草が高くなると生育が悪くなる。 1が月前に植えつけたかぼちゃ(画面中央)。周りの草に助けられて、ウリバエに食われずに育っている。
 
 
たまねぎの収穫。植えつけ時期が遅かったにもかかわらず十分に育っている。収穫したら、葉を乾燥させて10個位を葉を括って吊しておく。(葉を乾燥させないと吊るすときに葉がちぎれる。) 小麦の穂刈り。刈った小麦の穂は1ヶ月間室生山荘で乾燥させて、その後、製粉します。 いよいよ、田植えです。まずは水田から水が抜けないように、谷側を畦塗りします。泥練りをするため溝から20cm位のところにスコップを入れます。(泥練りをするのに十分な土があればいいので、畦の幅が広ければ畦の方を削る。)
 
 
クワで泥練りをすると泥が跳ねるので、カッパのズボンを履いて作業を行う。 泥練り。 十分に泥練りを行う。
 
 
足で踏んで、十分に泥を練る。(昔はこの作業は子供の仕事だったそうです。) 練った泥を畦の方に上げる。この畦塗りは普通は2日がかりで仕上げる(1日目に泥練りをおこない、2日目に畦塗りを行う。)が、この日は1日ですべてを行うため、水を少なくして泥を硬めに練っている。 クワの裏を使って、表面を塗っていく。
 
 
仕上がり。この場合は畦が高いのでこのような仕上がり。普通はもっと畦が低い場合が多いので、その場合は畦の端にも泥を積んでへの字型に仕上げる。 苗代から稲の苗を取る。クワを使って土の厚さは3cm位にする。 田植え。水の中ではなく、陸地で行う。中腰ではなく、片膝をついて行えるので作業が楽。    この場所は小麦が植わっていたので、草刈りをせずに、そのまま植えつける。(冬草が多ければ、そのまま植えつける。夏草が多ければ除草をする。)
 
 
苗は1本植え。赤目では苗の間隔は40cm×25cm間隔で植える。山間部で気温が低いため稲の分けつが少ないため。川口さんの桜井市の田では、赤目より気温が高いため稲の分けつが多いので40cm×40cmで植えつけるそうです。 深植えすると分けつしないので、苗の土の高さにきっちりと植えつける。             株間40cmの間隔は、今後、除草作業を行うのに、その幅が必要。 土手に大豆を植えつける。これくらいの草の中に植えつけると、鳥に豆を掘りとられずにすむ。普通は畦塗りしたところに植えつける。
 
この田植えをしている水田は、4m×5mくらいの広さに区切って、周囲の溝に水を張っています。水稲は水を好むが常に水の中とせず、常は溝のみとする。