自然農日記(平成18年1月28,29日)

 下の畑の畝の修復をしました。この畑は3年前に畝を立てましたが、もぐらが多くて溝に土を掘り上げて、溝が浅くなってきました。普通の畑なら、これぐらいで修復しなくてもいいと思うのですが、この畑は、棚田で2段上に水田があり、その水田がじゃじゃ漏れで、5月以降すごく水が流れてきますし、水田以外の時期も結構水が流れてきて、湿った状態が多く、さらに、幅が狭く細長いため、谷側の乾燥したところが少なく、全体に湿ったところが多くなっています。左の山側の畝は湿りすぎで里芋ぐらいしか植えることができません。草も水田に生えるミゾソバがびっしり生えます。湿り気の多い棚田の場合、幅の狭い棚田は、畑にはあまり向かないように思います。ということで、水はけをよくするため、畝を高くする必要があります。自然農では、一度畝を立てたら、もう畝を立てる必要がないと思っていたのですが、私は、毎年新たな開墾をしたり、いのししに畝を全部壊されたりで、結局、毎年かなりの重労働の畝立てをしています。おかげさまで、畝立ての技術はかなり向上したと自負しています。

1月28日撮影 草刈りは2週間前に草刈り機で行いました。  1月28日撮影 上の草を取り除いて、他の場所に積んでおきます。
 
1月28日撮影 溝はもぐらに掘り返され、浅くなっています。右の畝は、えんどうを植え付けていますので、掘った土は乗せません。 1月28日撮影 取り除いた枯草
 
1月28日撮影 スコップで溝を掘っていきます。 1月28日撮影 溝の底の幅はスコップの幅にします。私は、自然農を始めて3年間は、溝の底の幅をクワ幅で仕上げていましたが、クワ幅だと溝を歩くのによろけて歩きにくいので、今は、川口さんの教え通り、スコップ幅にしています。はるかに溝を歩きやすくなります。
 
1月28日撮影 土を砕いて、畝に敷きます。 1月29日撮影 草を被せます。これは、全くの私見ですが、この草を被せることが、土を団粒構造にしてやわらかくしますし、虫たちを増やしますし、少量のヌカ、油粕等の補いで枯草が微生物に分解されることを促進して、養分が土に移っていき、作物がよく育つようになると思います。ようするに、この枯草が、次の作物に姿を変えていくと思うのです。だから、私は、草は宝物だと思っています。
 
1月29日撮影 南側の畝も同様に修復します。 1月29日撮影 同
 
1月29日撮影 草を被せて出来上がりです。 1月29日撮影 北側からの撮影