川口由一さんの実地指導

2004年10月10日の指導の一部です。 

稲刈りです。稲刈りの適期ですが、稲穂の先から3分の2が枯れた状態で、なおかつ、田全体の3分の2がそうような穂の状態になったときが適期です。稲穂が全部枯れた状態になると、完熟していてよいのですが、脱穀したときに、稲穂の首のところから切れたりして、一粒づつの籾にならなくて、うまく脱穀できません。 刈った稲は、株の大きさによって、6株から9株くらいを1束としますが、9株で1束にする場合、3株刈って左側に置き、さらに3株刈って写真のように重ねて置き、最後にまん中に3株を置きます。稲木に掛けるときに2対1に株を分けて掛けるため、2対1に分けやすくするためそのようにします。
 
3列づつ刈っていきます。 この列は、4列刈っています。刈った稲は、体の左側に置いていきます。
 
人が通れるように間をあけて、稲を置いていきます。 くくるためのわらを3本くらいななめに置いていきます。
 
写真のように両手でわらを持ってくくります。 右手を手前にして、上からかぶせて、左手だけでわらを持ち、ひっくり返します。
 
ひっくり返したら、右手でわらを持ち直します。 左手を固定して、右手を回転させます。
 
右手を持ち直し、最後に、右手の親指でわらの下に押し込みます。 稲木の立て方ですが、まず、稲束を稲木に掛けやすい場所に移動します。
 
稲木を地面に差し込みます。 木槌で打ち込みます。稲木は、平行に立てるのなく、ハの字型に立てます。平行だと倒れやすくなります。
 
なわでくくります。
 
ささえを打ち込み、なわでくくります。両端は3本支柱になります。 稲を掛けていきます。束を2対1に分けて、1を手前に、掛けます。
 
こんどは逆方向に2対1に分け、1を手前に掛けていきます。 最後に、稲の葉をくくって、ゆるまないようにします。
 
すずめ除けに、糸を張ります。 米の裏作の麦(裸麦だったと思います)を播きます。麦、小麦の播く時期は、10月のこの時期は少し早すぎます。早く播きすぎると、冬場に大きくなりすぎて、寒さにやられます。適期は11月入ってからです。
 
播いた後、丁寧に草を刈ります。冬草のからすのえんどうを丁寧に刈ります。草を刈るのは、収穫までこの1回きりです。 白菜、キャベツの補植です。今年は天候不順で、いつまでも暑いので、虫が多く、だいぶ苗がなくなりました。
 
へちまの収穫です。へちまは、川の水に浸けておくと、皮が柔らくなり、その皮をむきます。台所等に非常に重宝します。 だいこんの手入れです。間引きして、虫が多いので、片側だけ除草します。
 
サツマイモの収穫、できるだけ耕起しないようにスコップを入れて、土を持ち上げ、芋の茎の根元を持ち上げ、芋を掘り上げます。 さつまいもの後、水菜を植え付けています。手前は、たまねぎの苗床の除草をしています。
 
チンゲン菜の種まきです。 種を播いた後、草を刈ります。
 
長ネギの土寄せです。長ネギは少し掘って植え付けていました。成長にしたがって、土寄せしていきます。 補いに、油粕、ぬか半々を撒きます。鶏糞等を撒きますと、糞の味のする野菜ができます。油粕、ぬかの場合は、香りのよい野菜ができます。