川口由一さんの実地指導

2010年10月10日の指導の一部です。

実習田の稲がイノシシに倒されました。その他の水田も、赤米を除いてほとんど倒されました。赤目塾開設20年間最大の被害です。赤米は、籾にのぎがあってイノシシがいやがり、ほとんど被害がありません。写真はトヨサトですが、稲穂がしごかれて食べられています。来年は赤米のみの植え付け等の対策が必要かもしれません。 田んぼの水を落とす時期ですが、半月前くらいに排水するようにします。特に湿気ている場合は、1ヶ月前から、また、特に乾燥する田んぼでは、1週間前くらいに水を落とすようにします。
稲刈りの時期ですが、稲穂の茎の部分の3分の2が黄土色に枯れ、かつ、1株の3分の2の稲穂がそのような状態になり、かつ、田んぼ全体の3分の2がそのような状態になったときが適期です。稲穂の全てが枯れて、完熟するのが一番いいのですが、稲藁に力がなくなり、脱穀するときに穂首からちぎれてうまく脱穀できません。
 
イノシシに倒されて刈りにくい状況になっています。
 
稲の株の大きさによって、1回に2株から3株を刈り、写真のようにクロスさせて地面に置くようにします。 もう1度刈ったものをクロスさせた真ん中に置いて、1束とします。
 
通常は、3列ないし4列を右側から左側に刈って、刈った株を左側に置き、効率よく作業します。 稲を刈る時の左手の稲株の持ち方ですが、草を刈る時は、このように逆手で刈りますが、
 
稲を刈る時は、順手で株を持って刈るようにします。 結束用の稲藁を3〜4本、斜めに置いていきます。
 
稲束の括り方です。稲藁の根元の部分を右手に、手のひらを上にして持ちます。 右手を手前に、上から被せます。
 
稲束をひっくり返して 時計まわりに締めつけます。
 
右手を持ち替えて 両親指で押し込む部分を押さえてへこませてから、押し込みます。
 
稲束は、1対2に分かれるようにしています。 結びの拡大です。
 
稲木を立てる前に、稲束を移動させます。 稲木は南北に立てます。杉杭は2mの長さを使います。
 
稲木の足は、平行に立てるのではなく、片仮名のハの字になるように立てるようにします。
 
杭を槌で打ち付けます。上に乗せる杉丸太が短いので足は2か所にしました。
 
縄で括ります。
 
両端に支えを打ち込み、縄で括ります。 稲束の結び目を向こう側にして、手前を1に1対2に分けて左右交互に掛けていきます。
 
左右交互に掛けることにより、4方向に分かれ、乾燥が図れます。 端は緩まないように結ぶようにします。
 
2か所を結びます。
 
最後に、スズメ除けの糸を張ります。 オクラの種取りです。
 
にんじんの間引きです。草が伸びていますので、草を刈ります。 2センチ間隔くらいに間引きします。最終的には4,5センチ間隔にします。
 
玉ねぎの苗床の補い。ぬか、油粕半々を撒きます。 葉ねぎの植え付けです。草を刈って敷いた後、刈った草をかき分けて植え付けます。