川口由一さんの実地指導

2012年11月10日、11日の指導の一部です。

11月10日(土)の実地指導です。今回は、土曜日にも脱穀等の実地指導が
ありました。日曜日(11日)が雨でしたので、土曜日の指導を掲載します。
先月、稲刈りをしてはざ掛けをして干しておいた稲を脱穀します。乾燥期間
ですが、ここ赤目では1ヶ月くらい稲を干す必要があります。乾燥期間は、
地方によって異なり、慣れてくれば、穂を手で触って乾燥具合がわかるよう
になるそうです。乾燥不足だと、梅雨時にカビが生えますので、充分乾燥
させます。例えば、海に近い地方だと潮風で早く乾燥します。数粒の籾を
玄米にして、歯で噛んで割れる状態だとOKです。あるいは、農協の水分計
で計ってもらう、あるいは、ご近所の農家に聞く等して、乾燥期間を決めます。
足踏み式脱穀機を使って脱穀します。
 
最初に、軸受け部分などが摩耗しないように油をさします。 唐箕にも油をさしておきます。
 
籾が飛ばないように幌を被せます。 二人で脱穀機を扱いで脱穀し、一人(助手)に稲束を渡してもらいます。
 
こちらは、一人で脱穀し、一人に稲束を渡してもらっています。 ある程度たまったら、帆をはずします。
 
篩にかけて、大きなわら屑を取り除きます。 同、一人で多量を篩にかける場合は、篩の片方を紐で吊って行えば、腰に
負担なく行うことができます。
 
篩に残った大きなわら屑の中に、稲穂のちぎれたものなどの籾が少し残っ
ているので、後で、槌で叩いて籾を落とし、再度篩にかけるようにします。
ござの上に落ちた籾も、箕に入れます。
 
籾を唐箕にかけ、わら屑などを飛ばします。
 
右側は実入りのいい籾、左側の2番桶には軽い籾、粃(しいな)が出てきます。 2番桶に出た籾を再度、唐箕にかけて、選別します。
 
わら屑等がなくなって、きれいな籾になりました。
 
袋に入れます。 紐を巻き込んで、紐が付いてなければ、縄などを巻き込んで、括ります。
 
完了です。
 
小麦の種まきです。ここ赤目では、11月が適期です。遅くても12月第1週
までには播き終わるようにします。1反(300坪、10アール、1000u)当たり
8升、100u(1畝、1アール、)当たりだと8合をばら蒔きします。
手前・手前から草を丁寧に刈って、その場に敷きます。草の茎を残さないよう
に、鋸鎌の先を少し土の中に入れて、冬草(特にカラスノエンドウ)を丁寧に
刈ります。このあと、6月の収穫まで何もしません。1回かぎりの作業です。
 
麦の種まきが終わったら、脱穀した稲藁を田に戻します。 同 画面右側はまだ作業が終わっていないので、作業が終わってから藁を
撒きます。
 
空豆の種まきです。目安は株間60cm、条間120cmぐらいです。まず紐を
引っ張ります。
植穴の土を鋸鎌でほぐします。
 
空豆を1粒播きます。お歯黒をななめ下にするとか立てて植えるなどはしま
せん。種が多くあれば、2粒播きか、1粒、2粒を交互に播いて、欠株が出れ
ば、移植するようにします。
指で1cmか1・5cmくらい押し込みます。
 
土を被せます。
 
草を被せて完了です。 えんどうの種まきです。目安は株間50cm〜60cm、2条植えの場合は条間
1.5mくらいです。
 
植穴の土をほぐします。 5粒播きます。
 
空豆と同様に指で1cmから1.5cmくらい押し込んで、 土を被せます。
 
草を被せて完了です。 だいこんの間引きです、15pから20cmくらいに間引きました。
 
しょうがの収穫です。
 
たくさん収穫できました。 午後からは、多くの塾生が脱穀を行いました。
 
翌11月11日(日)の実地指導です。あいにくの雨で、小屋の中での作業です。
 
オクラの種取りです。 ニンジンの間引きです。