川口由一さんの実地指導

2008年2月10日の指導の一部です。

2月は、赤目自然農塾の始まりの月です。スタッフの紹介が一人づつありました。この2月の時点で、46名のスタッフ体制になりました。 新しい入塾者が多数おられますので、道具の説明です。まず、鎌ですが、鋸鎌を用意します。鉄製とステンレス製がありますが、ステンレス製は錆びずにいつまでもきれいですが、滑ってあまり切れませんので、鉄製を選びます。
 
写真のような角度の草刈り鎌は、なれないうちは、よく手を切りますので、鋸鎌を使うようにします。 つぎにスコップです。スコップは、普通サイズのスコップを使用します。小さな軽いものは、仕事をしてくれません。柄は、木製と金属製がありますが、木製を選びます。
 
次にくわですが、鍛冶屋さんが作った、裏面が平らで、刃がはがねで、柄との角度が60度くらいで、刃の厚い、重く感じるくわを選びます。刃の重みを利用して使用するのがコツで疲れません。軽いくわは、力が必要で、仕事をしてくれません。また、鍛冶屋さんの作ったものは、刃が減ったら付け替えすることもできます。このようなくわは、赤目近辺では、名張市の165号線沿いの井上植物園、あるいは、福岡県のみみずやさんで売っています。 刃の角度が60度くらいのものは、このように普通に土を掘ることができます。
 
これは、刃が45度くらいのくわで、畝立て用に使用します。この角度では、土を掘るには無理があります。 これは、90度に近いもので、開墾用です。60度くらいのくわが万能です。
 
3月のじゃがいもの植え付けの準備です。この畝は、笹がかなり生えており、笹の根が縦横に走っています。このようなところでの準備です。まず、笹、草を刈ります。笹は、年に二、三度刈りますと、地上での生命活動ができませんので、いっぺんに弱ります。 つぎに、スコップで植え穴の笹の根を切ります。この畝で5か所の植え穴作りました。
 
反対方向からもスコップをいれます。直径30cmから40cmくらいにスコップを何回も入れて笹の根を切ります。笹の根は、とってもとらなくてもいいそうです。 草を被せて完了です。
 
3月になって、じゃがいもを植えるときの指導です。じゃがいもは、5cmくらい土がかぶさるくらいに植え付けます。 じゃがいもを植え付けたら、草を被せます。
 
最後に、補いに、農的暮らしから出てくるぬか、油粕半々を撒いて完了です。3月になったらこのようにします。 塾生から、このような笹の多いところでのだいこんの筋蒔きにについて質問がありました。まず、筋蒔きするところの土の中5cmくらいに鎌を入れて、笹の根を切り、笹の茎、根を取り出します。
 
くわを使って、斜めに鎮圧します。ここに筋蒔きします。
 
菊菜、ほうれん草などの種を播く場合は、もう少し播き幅がほしいので、くわ幅まで広げます。 くわでならします。
 
くわの裏面を使って鎮圧します。 完了。ここに種を播くようにします。
 
覆土は、サイドにくわを入れて、中の方の草の種の混じっていない土を覆土に利用します。 このように覆土します。
 
草を被せます。 完了です。
 
川口さんの実習と並行して、その横で、畝立ての実習を澤井さんを中心にして行われました。 畝立てが終わって、補いに、ぬか、油粕半々を撒いています。
 
草を被せて、 完了です。横の畦は、この場所が見学コースになっていて、たくさんの人が通りますので、広げています。