川口由一さんの実地指導
2006年2月11、12日の指導の一部です。
土曜日の共同作業です。この日は、木の枝が茂って影になっていますので、木の伐採をしました。トタンの外側から畑の方に延びている木・枝を切りました。たのしい共同作業です。 | 2月は赤目自然農塾の1年の始まりの月です。この日は40名弱の入塾者と10数名の見学者がありました。入塾すると3種類の道具が必要ですので、その説明です。まず、スコップですが、あまり小さなものは、スコップ自体が働いてくれません。軽くていいと思いますが、かえって疲れます。普通の大きさで、鉄製の柄よりも木の柄のものを選ぶようにします。 |
次に、くわですが、鍛冶屋さんの作った、くわの刃が厚目で、重いもので、刃の角度が60度くらいのものを選びます。刃の重いくわは、その重さを利用して、くわの刃に仕事をしてもらいます。そうすることによって、疲れずに農作業ができます。この60度くらいのクワは名張市の国道165号線沿いのフクタ農園で売っています。私は福岡のみみず屋さんで購入しました。刃の薄いものは、すぐに曲がりますし、力がいりますので、すぐに疲れます。それから、右利きの人は、左手を使って打ち下ろすようにします。力がいりませんし、疲れません。刃の角度の45度くらいのものは、畝立て用で、90度に近いものは、開墾用です。 | つぎに鎌ですが、鉄製ののこぎり鎌を選びます。ステンレスののこぎり鎌は刃が滑って、切れ味が悪く、疲れます。 |
雪が降っていたので、急遽テントを張りました。新しく、50名くらいの参加者がありましたので、ほんとに多くの人が指導を受けています。 | 畝の立て方の指導です。すすき、笹がいっぱい生えていますが、根本から刈ります。 |
同 | 刈った草は、他の場所に積んでおきます。 |
この場所は、棚田と平行の横方向の畝ですが、湿り気が多いので、山側に1本横畝を枕畝にして、後は、水が流れやすいように縦畝に修復することにしました。 | 畝幅1.2mくらいの畝を2本縦方向に作ります。湿り気が多いので、溝を広く(50cmくらい)とり、畝を高くします。例年2月に畝立てを実習されますが、こんなに溝を広く掘ったのは初めてだと思います。溝を広くすれば、土を多く畝に積みますので、畝が高くなります。もっと、畝を高くしたければ、畝幅を狭くすれば、畝は高くなります。 |
スコップを入れます。まず、右側に入れ、笹の根等を切ります。 | 次に、左側にスコップを入れます。 |
土を掘り上げます。 | 同 溝に掘り上げます。 |
同じように、掘っていきます。この場所では、右3回、左3回スコップを入れられていました。 | 同 |
同 | 同 |
同 | 畝に乗った土をくわで砕きます。かまぼこ型にします。 |
普通は、畝に乗って、くわを使いますが、この日は、土がべとべとでしたので、溝に立ってくわを使っています。 | 昨日、室生山荘ででた生ごみを撒きます。 |
こちらには、ぬか、油粕半々を撒いておきます。これは、肥料と思われるかもしれませんが、そうではなく、昔の農家では、農地からぬか、油粕がでるもので、それを畑に返すようにします。 | 生ごみの上にも、すこしぬか、油粕半々を撒きます。 |
最初に刈った草を被せます。 | 土手の笹も刈っていますので、量が多いので、余った草は溝に敷いておきます。 |
完了です。 | 実習の後、入塾者の田畑の割り当てです。この日は新しい方が多く、39名の方が新たに田畑を借りられました。 |