川口由一さんの実地指導
2010年5月9日の指導の一部です。
水田では、昨年11月に播いた小麦が穂を出しています。このあたりの気候風土では、表作に夏草の稲、裏作に冬草の麦を栽培できますが、4月から6月にかけての夏草、冬草の重なる2ヶ月間は、苗代で稲を育てます。 | 先月の集合日(4月11日)の籾を播いた苗代です。稲が3〜5センチくらいに発芽しています。 |
稲と草の見分け方ですが、稲は、茎が扁平で堅く、葉は、針のようにとがっています。また、この時期だと、籾がついています。稲によく似た稗は、茎が丸く、柔らかです。 | 草を抜き取ります。草取りをしないと、草の方が、稲より大きくなり、稲の成長が阻害され、軟弱な苗になります。重要な作業です。 |
除草前 | 除草後 |
補いに、ぬか油粕半々を、播いた籾の量の2〜3倍撒きます。 | 同 |
稲の葉にぬかが少し乗っかっていますので、藁等ではらい落とします。 | この畝にモロヘイヤの種を播くのですが、キャベツが花を咲かせています。キャベツは結球を刈り取った後も2度、3度、脇から芽が出て結球さすことができるので、キャベツを刈り取らずに残し、キャベツの間にモロヘイヤの種を播くことにしました。 |
以前に結球部分を刈り取った後、たくさん芽が出ています。 | 1つだけ残して、他は切り取ります。 |
結球したままのものは、切り取っておきます。再度芽がでてきたら、1芽残します。 | モロヘイヤの種まきです。株間50〜70p、条間1〜1.5mに種を播きます。まず、鋸鎌で草の根を切り、土をほぐします。 |
モロヘイヤの種7〜8粒くらい播き、薄く覆土します。 | 草を被せて完了です。 |
この畝はたまねぎを植えていたのですが、少し前に猿に食べられました。昨年来、猿の被害が出ています。たまねぎの間に播いたもちとうもろこしの種が発芽しています。もぐらの穴が縦横に走っていますので、足でもぐらの穴を踏みつけてつぶしています。 | 同 もぐらの穴ふさぎです。苗のそばがもぐらの穴でスカスカになっていると、根を張ることができないので、生育が阻害されます。 |
3月に播いた菊菜の間引きです。菊菜の間引き菜は、味が格別だそうです。このあと、菊菜が大きくなると、先端を摘んで食べ、脇芽が出たらそれを摘んで食べていきます。そうすると夏まで食べ続けることができます。ほうっておくと、とう立ちし、食べれる期間が短くなります。 | つるありいんげんの種まきです。株間40pに鋸鎌で草の根を切り、土をほぐします。 |
つるありいんげんの種を3粒播きます。最終的に2株にします。 | 1センチほど埋め込みます。このあと草を被せて完了です。 |
冬瓜(とうがん)の種まきです。3月に鞍築きしておいた鞍の土をくわで砕きます。 | 平らに均します。 |
鎮圧します。 | 冬瓜の種を5粒播きます。種と種の間は5〜10pくらいです。最終的に1株にします。 |
指で押さえつけて、埋め込みます。 | 同 |
草を被せて完了です。とうがん、かぼちゃ等のうり類は、周りの草を刈るとウリバエに苗を食べられ、枯れてしまします。鞍の周りの草を刈らずに残します。 | 万願寺とうがらしの植え付けです。株間は1mくらいです。鋸鎌を使って、植え穴を掘ります。 |
植え穴に水を入れます。 | 実習のためポット苗を購入したのですが、用土に化成肥料らしきものがあったので、土を落としました。通常は土が付いたまま植え付けます。植え付けは、一番下の双葉(こんにゃく葉)が埋まらないように植え付けます。 |
苗を宙に浮かして、周りの土を寄せてきます。 | 同 |
草を寄せて植え付け完了です。 | 補いに、ぬか油粕半々を、苗から20pくらい離して、1握り与えます。 |