川口由一さんの実地指導
2012年6月10日の指導の一部です。
本日は、田植えの実地指導です。田植えの適期ですが、奈良地方では、6月の中旬から下旬が適期です。田植えは、溝に半分くらい水を張った状態で行い、田植えが終わったあと、田んぼが3〜5cmくらい浸かるくらいに水を張ります。
裸麦の収穫です。今年の裸麦はカラスのえんどうに負けて、倒されて、 収穫しにくい状況になっています。この裸麦は昨年の10月に播きましたが、 播種時期が早すぎたのが原因と考えられます。適期は11月です。 |
裸麦の収穫は、5,6つ穂首をつかんで、手でちぎって収穫します。 麦・小麦は、収穫したら、2、3日天日に干して乾燥させてから、脱穀し、 原麦にし、さらに2,3日直射日光で乾燥させ、保管します。 麦は収穫の適期と 乾燥が第一です。 裸麦は、穂首が弱く手で穂首をちぎって収穫し、槌等で叩いて、 あるいは動力脱穀機で原麦にします。小麦は穂首が強く、根元から刈って 足踏み式の脱穀機でも脱穀することができます。 |
裸麦は、麦ごはん、麦茶、はったい粉などにして食します。 | こちらは小麦ですが、まだ葉が青く、収穫は少し先になります。穂が完全に 枯れて、完熟させて収穫するのが、ベストです。こちらは昨年の11月に 播いたもので、カラスのえんどうに倒されていません。 |
小麦は、穂首が強く、手ではちぎれませんので、鎌で刈ります。 | この場所は、冬草がほとんどですので、その冬草を踏み倒して植え付けます。 |
こちらは、少し夏草が生えていますので、草を刈ってから田植えをするように しました。 |
くわを使って、3cmくらいの厚さに土を付けて、苗床から苗を取り出します。 |
同 | 植え付けの深さですが、根から5mm〜1cmの深さに植え付けます。 浅すぎると根が露出して生育が悪いですし、深すぎると分藁げ阻害されます。 |
条間40cmに紐を引っ張って、さしを使って株間30cmに植え付けます。 鋸鎌を使って、×に切り込みを入れて植穴を掘ります。 |
苗を取ります。 |
土が2,3cm付いています。 | 植え付けます。 |
回りの土を寄せて | 完了です。苗は1本植えを理想としますが、生育期間が短い場合は2本植え もしますが、せいぜい2本までです。3本、4本は多すぎてかえって分藁を 阻害します。 |
1列目が終われば、条間40cm下がって紐をひっぱり、株間30cm間隔の 前方見ながら、30cm間隔に植え付けていきます。株間は、夏の期間が短い 地方は、早生種で25cm間隔、夏の期間が長くて晩生種を植える場合は、 35〜40cm間隔で植えたりします。 |
葉物の種採りです。川口さんの畑の葉物の種を播いたものですが、 小松菜、白菜、水菜など5種類くらいが交雑したものです。 |
同 | 里芋の除草です。4月に植え付けた里芋が芽を出し始めています。 日が当たるように除草します。 |
同 | 畔塗りです。田んぼの水持ちをよくするため、田んぼの低い方(谷側)に面して いる所を畔塗りします。通常、畔塗りは2日間かけて行います。 1日目です。畔の草を刈ってから、紐を50〜60センチ幅に張って、 スコップの刃を入れます。 |
田んぼ側にもスコップの刃を入れます。 | 50〜60センチ幅にクワで土を砕きます。三つ又の備中鍬があれば備中鍬で。 |
水を入れるため、溝を作ります。 | 50〜60cm幅に泥を練ります。 |
次に、練った泥を畔側に積んでおきます。ここまでが1日目です。 です。 |
ここからが2日目で、前日に練った泥がやや硬くなっているので、さらに畔の 方へ積んで形を整えます。 |
クワの裏面を使って塗っていきます。 | 上部も塗ります。 |
再度塗ります。 | 再度、上部を塗って形を整えていきます。 |
同 | 完成したら、畔豆用に、くわを使って上部をへこませます。 |
黒大豆2粒播きました。 | 枯草を被せておきます。 |
冬瓜の除草です | 全体を刈るとウリバエに食べられるので、葉が伸びていく先だけを刈るように します。 |
えんどうの後に、ゴマの種をばら蒔きします。まず、えんどうの支柱を取り はずします。 |
草の量が多いので、地上部10〜20cmくらいに草を刈ります。 |
同 | ゴマの種をばら蒔きします。 |
地面の中に少し鋸鎌の先が入る感じで、茎を残さないように、手前から、 手前から丁寧に草を刈ります。 |
手前から、手前から丁寧に草を刈ります。 |
先に除けた草を被せます。被せすぎると発芽が阻害されます。 | 完了 |