実地指導
2014年6月8日の指導の一部です。 講師は、代表の中村康博さんです。
本日は、田植えの実習です。まず、田植えの適期ですが、奈良地方では、 6月中旬から下旬が適期です。遅くとも7月初めには終わるようにします。 田植えは、通常は、溝に半分くらい水を張った状態で行い、田植えが終わっ たあと、、田んぼが3〜5cmくらい浸かるくらいに水を張りますが、この日は、 川の水量が少なく、田植えのあと水を張ることができませんでした。 |
実習田の小麦です。まだ少し青味があり、収穫は少し先になります。穂が 完全に枯れて、完熟させて収穫するのが、ベストです。 小麦は、穂首が強く、手ではちぎれませんので、鎌で穂首を刈って、槌等で 叩く、または動力脱穀機で原麦にするか、あるいは根元から刈って、足踏み 式の脱穀機で原麦にすることもできます。 |
こちらは、裸麦の収穫です。昨年12月に種を播いた所ですが、牧草のような 草に負けています。いままで、このような草は生えてこなかったのですが、 来年は対策が必要です。 裸麦は、5,6つ穂首をつかんで、手でちぎって収穫します。麦・小麦は、 収穫したら、2、3日天日に干して乾燥させてから、脱穀し、原麦にし、さらに 2,3日直射日光で乾燥させ、保管します。 麦は収穫の適期と乾燥が第一 です。裸麦は、穂首が弱く手で穂首をちぎって収穫し、槌等で叩いて、 あるいは動力脱穀機で原麦にします。 裸麦は、麦ごはん、麦茶、はったい粉などにして食します。 |
裸麦の収穫です。 |
水田の畔塗りです。田んぼの水持ちをよくするため、田んぼの低い方(谷側) に面している所を畔塗りします。通常、畔塗りは2日間かけて行います。 前日に、土を練って用意しました。 |
1日目の作業です。畔の草を刈ってから、畔側と畝側に紐を50〜60センチ 幅に引っ張って、スコップの刃を入れます。写真は畔側にしか、スコップの刃を 入れてませんが、畝側も同様に紐を引っ張り、スコップの刃を入れます。 |
写真は、手前から、スコップの刃を入れた状態、クワで土を砕いた状態、 土を練った状態、畔側に泥土を積んだ状態の4段階に分かれた作業工程 です。 |
工程1 平鍬、三つ又の備中鍬などで、50〜60センチ幅に土を砕きます。 |
工程2 クワを使って、1往復半、土を練ります。 水が少ないので、工程1と工程2に分けていますが、水量が普通にある場合 は、工程1と工程2は同時に行います。 |
工程3 1往復半、土を練った後、畔側に泥土を積んでおきます。ここまでが 1日目です。 |
工程4 ここからが2日目で、前日に練った泥がやや硬くなっているので、 さらに畔の方へ積んで形を整えます。 |
クワの裏面を使って塗っていきます。 |
同 |
再度塗って、仕上げていきます。 |
同 | 仕上がりです。 |
畔豆を播きます。くわを使って凹みを入れます。 |
茶豆2粒播きました。覆土をすると豆が腐ったりしますので、草を被せる のみにします。 |
草を被せて完了です。 | 苗床のもぐら除けの溝を埋戻します。 |
くわを使って、2、3cmくらいの厚さに土を付けて、苗床から苗を取り出します。 | 同 |
苗代仕舞い。 苗を取ったあと、苗床の周囲の高くなった所の土を戻して、 平らにします。実習のため、2列だけ行ないました。 |
草を被せておきます。 |
この裸麦の植わっていた所は、夏草がほとんど生えていなかったので、 裸麦等を踏み倒して田植えすることにしました。夏草が多く生えている所 では、草を刈ってから田植えをします。 条間40cm植えるために、40cm間隔に棒を立てています。1列目に紐を 引っ張ります。 |
植え付けの深さですが、根から1cmくらいの深さに植え付けます。 浅すぎると根が露出して生育が悪いですし、深すぎると分藁げ阻害されます。 |
さしを使って株間30cmに植え付けます。 | 鋸鎌を使って、×に切り込みを入れて植穴を掘ります。 |
苗を植え付けます。 | 完了。苗は1本植えを理想とします。生育期間が短い場合は2本植え もしますが、せいぜい2本までです。3本、4本は多すぎてかえって分藁を 阻害します。 |
1列目が終われば、条間40cm下がって紐をひっぱり、植え付けていきます。 |
さしを使わず、株間30cm間隔の前方見ながら、30cm間隔に植え付けても いいです。株間は、夏の期間が短い地方は、早生種で25cm間隔、夏の期間 が長くて晩生種を植える場合は、35〜40cm間隔で植えたりします。 |
前列の苗を見て、植え付けています。 | とうもろこしの点播です。エンドウのあとに、植え付けることにしました。 |
えんどうの支柱を取り除いたあと、草を刈ります。 | 条間40cmの2条植え、株間30〜35cmで植え穴を掘りました。 |
クロモチトウモロコシの種3粒を播きました。 | 指で1cmくらい押さえ付けて、 |
手の平で鎮圧して | 草を被せて完了です。発芽したら、最後は1本に間引きます。 |
完了 | 先月に種を播いた、つるありいんげんの支柱立てです。 |
条間の草を刈ります。 | 支柱を組み立てていきます。しの竹は1本では弱いので2,3本合わせて使用 しています。 |
同 | 完了 |
昨日刈った草を、条間に敷草しました。 | とうがんの行燈立てです。先月播いたとうがんがウリバエに食べられていま したので、行燈で防ぐことにしました。 |
米袋は、クラフト紙3枚重ねになっているので、1枚にして使用します。 | 今月もたくさんの参加者がありました。 |