実地指導

2018年6月10日の指導の一部です。 

今日は、田植えの実習です。まず、田植えの適期ですが、奈良地方では、6月中旬から下旬が適期です。遅くとも7月初めには終わるようにします。

水田の畔塗り作業です。田んぼの水持ちをよくするため、田んぼの
低い方(谷側)に面している所を畔塗りします。通常、畔塗りは2日間
かけて行いますので、昨日に、あらかじめ、前日に行う泥練の作業を
行っておきました。
第一工程です。畦草を刈って、紐を畝側(田んぼ側)、畦側(谷側)に
50cm〜60cm幅に張り、次に田んぼ側に紐に沿って、スコップの刃を
入れます。
第二工程です。畦側(谷側)も紐に沿って、スコップの刃を入れます。
 
第三工程です。水を入れて、泥を練ります。 第四工程です。一往復半、泥を練ったら、畦側に泥を積んでおきます。
ここまでが前日の作業です。次の日には、練った泥が固くなって、
さらに積み上げることができます。
 
移植の方法をとった小麦です。10本前後に分けつしています。
小麦は、穂首が強く、手ではちぎれませんので、鎌で穂首を刈って、槌等で
叩く、または動力脱穀機で玄麦にするか、あるいは根元から刈って、足踏み
式の脱穀機で玄麦にします。
こちらは裸麦です。裸麦は穂首が弱いので、5,6つ穂首をつかんで、
手でちぎって収穫します。
裸麦は、麦ごはん、麦茶、はったい粉などにして食します。
 
小麦の穂刈です。 麦・小麦は、収穫したら、2、3日天日に干して乾燥させてから、脱穀し、
玄麦にし、さらに2,3日直射日光で乾燥させ、保管します。 麦は収穫の
適期と乾燥が第一です。
 
足踏み式脱穀機で脱穀する場合は、根元から刈ります。
穂首を収穫した後は、田植えのために踏み倒しておきます。夏草が多い
場合は、鋸鎌で草を刈ってから田植えをします。
 
畦塗りです。畔側が高くなっているので、土を少し削り落としました。 畦側(谷側)と畝側(田んぼ側)に、50cm〜60cm幅に紐を張ります。
畝側は昨日に、紐に沿ってスコップの刃を入れています。
 
畦側に、紐に沿ってスコップの刃を入れます。 平鍬、あるいは備中鍬で、泥を練っていきます。
 
一往復半、泥を練ります。
練り終わったら、畔側に泥を積んでいきます。ここまでが、一日目の
作業です。
 
ここからが2日目の作業で、前日に練った泥がやや硬くなっているので、
さらに畔の方へ積んで形を整えます。
 
クワの裏面を使って、泥を塗っていきます。 上面も塗っていきます。
 
再度、クワの裏面を使って、泥を塗っていきます。 再度、上面も行います。
 
もう一度、塗って仕上げます。 仕上げです。
 
完了です。 畔豆(大豆)の播種です。くわを使って株間50cm〜60cmに凹みを
入れます。
 
大豆を2粒播きます。

 
枯草を被せまて、完了です。この後、鳥除けに糸を張ります。 苗代周りの溝の埋め戻しです。ブロック状に積み上げた溝土を、元の状態
に1個づつ埋め戻します。
 
刈った草を被せて、完了です。
 
田植えです。条間40p間隔に植えるため、あらかじめ、40p間隔に
棒を立てておきます。
くわを使って、2、3cmくらいの厚さに土を付けて、苗床から苗を取り
出します。
 
紐を張って、紐に沿って、さしを使って株間30cmに植え付けます。
苗は1本植えを理想とします。生育期間が短い早生種の場合は2本植えも
します。
田植えは、通常は、溝に半分くらい水を張った状態で行い、田植えが終わっ
たあと、、田んぼが3〜5cmくらい浸かるくらいに水を張ります。
鋸鎌を使って切り込みを入れ、、株間30cmに、1本植えします。
お米の苗の植え付けの深さですが、根から5ミリ〜1センチくらいの深さに
植え付けます。浅すぎると根が露出して生育が悪いですし、深すぎると
分けつが阻害されます。
 
1列目が終われば、条間40cm下がって紐を張り、株間30cm間隔の
前方を見ながら、30cm間隔に植え付けます。
 
植え付けの拡大です。 2列目が終われば、さらに40cm下がって紐を張って、植え付けていきます。
 
里芋の手入れです。草を刈ります。 先月、スコップで土を掘り上げ、穴の底に里芋の種芋を植え付けましたが、
発芽しています。
 
掘り上げた土を、植穴に戻し、土寄せをしました。 草を被せて完了です。
 
オクラの手入れです。草を刈ります。
 
2株に間引きました。 補いに、ヌカ、油粕半々を撒きます。
 
鋸鎌の背を使って、補いを落ち着かせます。 冬瓜、カボチャの手入れです。草丈が高くなっているので、5、60cm
くらいの高さに草を刈ります。
 
成長の良くない冬瓜があったので、中村さんの育てた冬瓜のポット苗に
植え替えました。
 
同  周囲の草丈を高く残したのは、ウリバエの食害を防ぐためです。 インゲン、三尺ササゲの支柱立てです。まず、草を刈ります。
 
しの竹で、支柱を立てました。 完了です。