川口由一さんの実地指導
2006年8月13日の指導の一部です。
実習田の稲です。手前の品種はトヨサトで、右下の方が分結が少なく、あまり育っていませんが、これは水路から水を入れるときに、泥も一緒に入ってきて、どうしても床が高くなって、水が乗らないために分結が少なくなっています。また、株元を見て、根が見えているような場合も、分結が少なくなります。そのような状態の場合は、来年はもう少し深く植えるようにしましょう。 | トイレのし尿が溜まってきたので、処理します。 |
肩にかついで運びます。川口さんが専業農家の頃は、田畑に行くとき、帰るとき、また、米、麦もこのように肩にかついで運んでいたそうです。当時は一輪車なんかなかったそうで、毎日、米のとぎ汁、風呂の残り湯等、田畑に何かを運んでいたので、肩にたこができて、そうなると肩は痛くないそうです。 | 塾生の女性のかたも、運んでみました。奥に2人が写っている場所まで運びます。処理の仕方は、刈った笹、草を積んだところに、し尿をかけて、また、上から刈った笹、草等を積んでいきます。1年後くらいに、朽ちたものを、田畑に返すようにします。肥料、堆肥としては使いません。 |
水田の除草です。この時期になると、稲は幼穂を形成しだし、根を地表に張り出し、その根を切ると再生しませんので、中手種、晩生種場合は、8月10日まで、早稲種の場合は、7月いっぱいまでに草刈りを終えるようにして、それ以降は、田に入ると根を傷め、稲の生育を阻害するので、田に入らないようにします。しかし、写真のように草が高く茂っているような場合は、除草に入らざるを得ません。 | この時期に除草に入る場合は、稲の根を傷めないように、地面すれすれではなく、5〜10cmくらい上を刈るようにします。また、セリなどの場合は、普通はひっこ抜いて、ひっくり返しておいておきますが、やはり稲の根を傷めるので、抜かないようにします。また、左右の列も同時に刈るようにして、3列の除草のうち、踏むのは1列だけにとどめておくように配慮します。 |
2週間前に畦に播いた小豆の手入れと、畦きわの手入れです。小豆の周りの草をくわで削り取ります。この作業を「けずりだし」といいます。 | 畦きわの草をくわで削り取ります。 |
くわの裏を使って、畦きわを塗りつけます。 | もぐらの穴があれば、この作業で見つけることができるそうです。この作業を「けらばなし」といいます。 |
先ほどの「けずりだし」でけずり取った草、土を、もう少し右側の草を削りながら、小豆の周りに敷きます。この作業を「けずりこみ」といいます。こうすることによって、小豆の成長がよくなるそうです。大豆の場合も、このようにします。 | この時期の稲の幼穂の状態です。扁平な茎が丸くなってきたら幼穂を形成しだします。写真は、くろまいで茎の中の幼穂はかなり成長していました。 |
籾の状態がはっきりわかります。 | にんじんの筋まきです。まず、くわ幅に草を刈ります。 |
草の種を取り除くため、くわで表面の土を削り取ります。 | 平らにならすため、くわを使って2,3cm耕起します。 |
覆土を均一にするため、鎮圧して平らにします。 | 種を播きます。 |
覆土用の土を調達するため、くわを入れます。 | 草の種が混じっていない中の方の土を取り出します。 |
均一に覆土します。 | 覆土を取るために掘り広げた部分をくわで押さえつけて、もとの状態に戻します。 |
乾燥を防ぐために、鎮圧します。 | 草を被せます。 |
草被せ完了。 | 発芽を促すため、たっぷり水を撒きました。今回は、水を撒きましたが、いままでの指導では水撒きはされていません。日本の気候では、そのうちに雨が降りますので、この作業は、してもしなくてもどちらでもいいそうです。 |
最後に、補いとして、ぬか、油粕半々を撒きます。 | もちとうもろこし カラス除けに糸を張りました。 |
さつまいもの除草です。2週間前に2条植えの間を除草しましたので、今回は畝の外側の除草をします。つるを内側につるかえしします。さつまいもは、つるの途中で根をさして、そこに芋をつくろとして、株元のいもが太らなくなるため、途中にさした根を切るためつるかえしします。 | 除草します。 |
もろへいやの除草。乾燥を防ぐため、草丈20pくらいに除草します。 | つるありいんげんの点播。20pくらいの草丈に除草します。 |
40cm間隔くらいに円形に草を刈ります。 | くわで笹等の根を切ります。 |
種を3粒播きます。間引きはしません。 | 指で2,3cmの深さに埋めて、草を被せておきます。次回に支柱を立てます。 |