川口由一さんの実地指導
2010年8月8日の指導の一部です。
水田最後の除草です。早生種では、7月いっぱい。中手種、晩生種で、8月10日くらいまで、遅くても盆までには、最後の除草の作業を終わるようにします。それを過ぎると、稲は幼穂形成の営みに入り、稲の根を傷めますので田んぼに入らないようにします。特に、開花交配の時期はぜったいに田んぼに入らないようにします。その後は、草刈りは行わず、広い田んぼに稲のみが育つのではなく、稲の足元に草のある状態にします。
最後の除草は、できるだけ根を傷めないように、足を踏み入れるのは真ん中の1列だけで、一度に3列の草を刈るようにします。まず、左の列の草を刈ります。 草の刈り方は、稲の根を傷めないように、鎌を土の中に入れないようにして刈ります。特に、この時期に早生種の除草をする場合は、1,2センチ茎を残して刈るようにします。 | 真ん中の列の草を刈ります。 |
右の列の草を刈ります。 | 同 |
もぐらの穴で水が漏れることが多々あります。畦塗りしたところに草が生えてもぐらの穴がわかりづらいので、くわで草を削り取ります。この作業を「けらばなし」といいます。 | 草を削り取ります。このときにもぐらの穴を発見できます。 |
くわの裏面を使って、塗ります。 | 畦豆の「けずりだし」です。くわを使って、草を削り取ります。 |
同 | 「けずりこみ」です。周辺の草も削って、畦豆の根元に敷きます。こうすることによって、畦豆の生育が良くなります。 |
里芋の土寄せです。里芋は、種芋の上に親芋ができ、親芋の上に小芋ができます。小芋が露出しますと、芋が太らないため、土寄せが必要です。まず、畝の草を刈ります。この畝は猿の被害にあい、里芋が数株しか残っていません。 | 畝の角の部分の土を里芋の株元に寄せます。 |
同 | 土寄せ完了。 |
補いに、農的暮らしをすると、でてくる「ぬか」「油粕」を撒きます。撒く箇所は、株元ではなく、茂った葉の先の下くらいです。すなわち、根の先あたりに撒くようにします。 | 土を裸にしないように、草を被せます。 |
完了です。 | いろんな野菜の種取りです。これは、だいこんの種取りです。 |
こちらは、菊菜の種取りです。 | こちらは、ふだん草の種取りです。 |
こちらは、にんじんの種取りです。 | にんじんの種の採種です。 |
にんじんの筋播きです。まず、紐を張ります。にんじんの種播きの適期は、8月下旬から9月初めで、8月初旬では播種の時期が早すぎて育ちにくいのですが、実習のために行いました。 | 紐の沿って、くわ幅に草を刈ります。 |
草の種、根を取り除くため、くわ幅に、表面の土を削り取ります。 | 2,3センチ耕起します。 |
くわの裏面を使って、平らに鎮圧します。 | にんじんの種を播きます。 |
こちらは、ブロッコリー、キャベツの種播きです。詳しく知りたい方は、先月の臨時の集合日にも同じ作業をしましたので、先月の臨時集合日の実地指導をご覧ください。 | にんじんの覆土を取るために、サイドにくわを入れています。 |
草の種の混じっていない、くわを入れた中の方の土を覆土にします。種が見えなくなる程度に薄く覆土します。 | こちらは、上から覆土するのではなく、鎌の背で種と土を混ぜて、種が埋まるようにしました。 |
同 | 乾燥を防ぐために鎮圧します。 |
乾燥を防ぐために草を被せます。 | 最後にたっぷりと水をあげて完了です。 |