川口由一さんの実地指導

2011年8月14日の指導の一部です。
当日、私は欠席しましたので、スタッフのYさんに撮影と内容のメモをお願いしました。

水田の最後の草刈りです。早生種では、7月いっぱい。中手種、晩生種で、8月10日くらいまで、遅くても盆までには、最後の除草の作業を終わるようにします。それを過ぎると、稲は幼穂形成の営みに入り、稲の根を傷めますので田んぼに入らないようにします。特に、開花交配の時期はぜったいに田んぼに入らないようにします。その後は、草刈りは行わず、広い田んぼに稲のみが育つのではなく、稲の足元に草のある状態にします。
水の管理は、早生種は9月いっぱい、中生種、晩生種は10月中旬まで。その後1カ月は、雨でたまる水だけにします。

早稲種の赤米は、出穂しているものもあり、この日の草刈りでは遅すぎますが、
実習のため仕方なく草刈りを行います。草刈りは、草が茂っている場所は、
稲の毛根が地上に出ているので損ねないように、地上部10cmで刈ります。
そんなに草のない場所は、毛根が地上にないので地面すれすれに刈ります。
草が茂っているが、米が育っていない場所も、毛根が地上にないので地面
すれすれに刈ります。
最後の草刈りは、できるだけ根を痛めないように、田んぼに足を踏み入れない
ように、3列を一度に刈ります。

足を踏み入れずに右側を刈ります。
 
足を踏み入れず左側を刈ります。 中央を刈ります。
 
このように3列を刈ります。 3列の草刈り完了です。
 
畔豆の除草です。 完了
 
冬瓜です。よく葉が茂っています。 陸稲です。それなりに育っています。
 
実習田の全景です。 ゴマです。先月はきれいな状態でしたが、今月は芋虫に
葉を食べられています。
 
芋虫は毎日かならず居る。取っても、また居る。見つけたら殺します。 モロヘイヤです。前回、先端を摘みましたが、また、摘んで
食べる時期になっています。
 
ツルムラサキです。 つるありインゲンの種まきです。まず地上部10cmに草を刈ります。
湿りを保つため、また、裸にして作物だけになると、出てきた芽を小動物に
損ねられるので、草を10cm残して刈ります。
「つるなし」より「つるあり」の方が、生育期間が長く、収穫期間も長いので、
「つるあり」を選んでいます。。
インゲンは、4月の末から(霜が降りなくなったら)播けます。寒い冬と暑い
夏は駄目。暑い夏は枯れないが、開花してもうまく実をつけられない。
8月中〜後半に播くと、一番おいしく育ちます。しかし、種を確保するには、
ちょっと遅い。種を確保するには、8月に入ったらすぐに播くようにします。
4・5月に播いたのは、種にならない。霜が降りて枯れるまで、収穫を続け
られます。
 
紐を引っ張ります。
 
鋸鎌で株間40cmに植穴を掘ります。
 
インゲンの種を3粒播きます。 同 3本生えたら2本に間引きます。
 
指で押さえて、2cmの深さに埋めて、少し土を被せます。 手で鎮圧します。
 
青草を被せます。青草は、不規則に被せて隙間を作り、柔らかな双葉が
出やすいようにします。
完了

 
ニンジンの筋まきです。種まきの時期としては、まだ早いですが、勉強の
ために播いています。この辺では、9月に入って播くのが無難です。
まず、クワを使って、紐に沿って草の種の混じった表面の土、
草の根を削り取ります。
 
土が硬い場合は、2,3cm耕起します。 鎮圧して、平らにします。
 
ニンジンの種を播きます。 覆土するため、サイドにクワの刃を入れます。
 
草の種の混じっていない、下の方の土を覆土にします。
 
覆土します。土を被せて、種がかくれたら移動していきます。土をかけすぎない
ようにします。
覆土が終わったら、乾燥を防ぐため、クワの裏面を使って鎮圧します。
 
乾燥を防ぐため、草を被せます。柔らかな野菜の葉なので、柔らかい草を
選びます。
補い  油粕・ぬか半々を、種を播いたところから、少し離れたところに撒きます。
間引きが遅れると共倒れになり、太りません。本葉が、5〜10cmになったら、
間引きます。最終的に、5〜10cmくらいの間隔になるように間引きます。
川口さんは、あまり間引かず、間引きしながら食べるようにしているそうです。